カジノ施設建設で求人需要も発生します

IR推進法が成立し、いよいよ日本でもカジノ解禁の動きが顕在化してきました。IR推進法の正式の名称は、「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」となっています。ポイントは、ホテルやレストラン、ショッピングセンターなどの施設というだけにとどまらず、国際会議場や国際展示場、アミューズメント施設などが一つにまとまった複合型施設である、という点です。ということは、IRが対象としているのは、レジャーからビジネスまで、多くの目的に対応して、より多くの観光客を招き入れるというところに大きな特徴があります。何よりも特筆すべきは、カジノ施設の存在です。これを目当てに、海外からも劇的に多くの観光客を呼ぶことが可能となります。IR施設での収益の大半はカジノでの売上で得られると言っても過言ではありません。

IR関連施設を建設するとなると、どれほど少なく見積もっても1千億円の建設費が必要となります。このレベルの建設のために作業要員として労働者の求人もしなければなりません。このことで雇用の確保もできるわけです。もちろん、施設が完成した後も、維持運営のためにスタッフの存在が不可欠ですので、ここでも求人が発生し、雇用の機会が広がっていくことになります。経緯負担も大きいですが、カジノでの収益によってそれを賄うことことが可能となります。よく引き合いに出される事例ですが、シンガポールにあるマリーナベイサンズは、すべての施設の中でカジノの占める面積はほんの3%だけですが、そこから得られる収益は、IR全体の収益の80%を占めるに至っています。そのおかげで、IR施設全体のコスト負担ができているという事実があります。

日本では、ごく一部の例外を除いてはギャンブルは法律で禁じられています。とはいえ、国際化の波は日本にも押し寄せ、海外では常識となっているカジノを合法化すべきであるとの論議も徐々に行われるようになってきました。1999年に東京都でお台場カジノ構想が打ち出されるなど、実現に向けての動きが加速してきましたそして、安倍政権が誕生し、アベノミクスの一環として、観光産業の活性化を重点目標とすることが決まりました。インバウンド3千万人という目標を立て、観光産業を強化することで成長戦略を成功させる方向性を明確にしました。およそ3倍の外国人観光客を増やすために、新規のインバウンド手法としてカジノ解禁を叫ぶ声が広がってきました。2016年の暮れにはIR推進法が成立し、現在はIR実施法案の成立に向けての準備が進行中の段階です。